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敗訴

 昨年の春ころから手掛けていた訴訟に敗けた。当初から「難しい戦いになりますよ」ということは依頼者に言っていた。しかし,訴訟を提起したい,なんとか一矢を報いたいという依頼者の気持ちはよくわかったので,やってみようか,という気になった。依頼者も,証拠集めを依頼するときちんと答えてくれたし,一緒に戦う,という気持ちも共有できた。
 しかし,第一審ではろくに審理もしてくれず,まるで「輩がいちゃもんをつけている」訴訟のごとく扱われた。原因の一つは,裁判官と全く呼吸が合わなかったことによる。相手方に対して証拠提出の要求をしたが,繰り返し繰り返し説明をしても裁判官はわかってくれず,最後にはこちらも切れてしまい,そのことがまた裁判官の不興をかったようだ。当事者尋問すら行ってくれず,完敗であった。
 もともと難しい訴訟だったから,もうこれで終わりにしようかと思い,依頼者にも「すいません。でも上に行っても同じだと思いますので」といっていた。依頼者も「先生がそういうのなら,やむをえないですね」と言ってくれていた。しかし,控訴期限が近付くにつれ,私のほうが悔しくなり,最終日に依頼者に電話して「やっぱりやらせてください」と言って控訴をした。それから,1年。高裁では,第一回期日で終わることも多いのだが,この事件は「一審ではなにもやってないですから」ということで,通常の第一審と同様の審理をしてくれた。一審とは違い,裁判官の指摘は,こちらに有利な点,不利な点ともに的確であった。証人尋問では,私自身は圧勝したと思ったし,依頼者もそう感じてくれているようだった。しかし,二つある争点(どちらもクリアーしなければ勝てなかった)のうち,一つは完全にクリアーしたが,二つ目は,自信をもてなかった。依頼者には「尋問では完勝だと思いますが,しかし,結果はわかりません。勝つ可能性がでてきた程度でしょうか」と伝えていた。
 結果は敗訴だった。判決文を読むと,やはり一つ目の争点はこちらの主張が認められていたが,二つ目の争点は,主張は認められなかった。
 こうなることもある程度予想はしていたが,一緒になって一生懸命取り組んだ事件だっただけに悔しい。依頼者に結果を連絡すると「そうですか。わかりました。また,お礼にいきますから」と言ってくれた。しかし,自分の事件である。私の何倍も悔しいに相違ない。
 弁護士という業務の宿命だろうが(勝ってばかりいる弁護士はいないだろう),数日元気がでなかった次第である。
 
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